シェーン・ビーバー

シェーン・ビーバー
Shane Bieber
クリーブランド・ガーディアンズ #57
2022年5月7日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州オレンジ
生年月日 (1995-05-31) 1995年5月31日(29歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2016年 MLBドラフト4巡目(全体122位)
初出場 2018年5月31日
年俸 $10,010,000(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
この表について
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プロジェクト:野球選手  ■テンプレート

シェーン・ロバート・ビーバーShane Robert Bieber, 1995年5月31日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州オレンジ出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBクリーブランド・ガーディアンズ所属。愛称はノット・ジャスティンNOT JUSTIN)(後述)。

経歴

2016年MLBドラフト4巡目(全体122位)でクリーブランド・インディアンスから指名され[2]、プロ入り。契約後、傘下のA-級マホーニングバレー・スクラッパーズに所属し、8試合(先発7試合)に登板して防御率0.38、21奪三振を記録した。

2017年はA級レイクカウンティ・キャプテンズ、A+級リンチバーグ・ヒルキャッツ、AA級アクロン・ラバーダックスに所属し、3球団合計で28試合に先発登板して10勝5敗、防御率2.86、162奪三振を記録した。

2018年は開幕をAA級アクロンで迎えた。5月3日にAAA級コロンバス・クリッパーズに昇格した。5月25日にはAAA級グウィネット・ストライパーズアトランタ・ブレーブス傘下)を相手に7回雨天コールドゲームながらノーヒットノーランを達成している。23歳の誕生日である5月31日、メジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[3]。メジャーデビューとなった同日のミネソタ・ツインズ戦では先発し、5.2回を投げて4失点だった(勝敗付かず)[4]。この試合後にAAA級コロンバスへ降格したが、再昇格した6月17日の同カードでメジャー初勝利を挙げると、そこから先発ローテーション入りして7月3日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦まで4連勝した[5]。その後もローテーションに定着し、20試合で11勝5敗、防御率4.55の成績で終えた。

2019年5月19日のボルチモア・オリオールズ戦で無四球15奪三振の完封勝利を記録したが、同じ記録ではMLB史上4番目に若い記録となった(ドワイト・グッデンケリー・ウッドビンス・ベラスケスに次ぐ)[6]。前半で8勝3敗、防御率3.45と安定した成績を残し、オールスターに代替選出された。クリーブランドのプログレッシブ・フィールドで開催された試合で5回表に登板すると3者連続三振を奪い、MVPに選ばれた。本拠地球団の選手がMVPを受賞するのはサンディー・アロマー・ジュニアペドロ・マルティネスに次ぐ史上3人目となった[7]。この年は214.1回を投げ15勝8敗、防御率3.28、259奪三振、リーグトップタイの3完投(2完封)を記録。サイ・ヤング賞の投票では4位に入る[8]など飛躍の年となった。

2020年COVID-19の影響で60試合の短縮シーズンとなる中、初の開幕投手を務めると、6回無失点14奪三振の快投で開幕戦におけるチームの最多奪三振記録をつくった。開幕から2試合で27奪三振を記録し、カール・スプーナーに並ぶMLB歴代タイ記録となった[9]。8月には防御率1.63、53奪三振でピッチャー・オブ・ザ・マンスを初受賞した。9月11日のミネソタ・ツインズ戦で100奪三振に達し、62.1回での100奪三振到達は2018年のマックス・シャーザーを抜いてMLB史上最速記録となった[10]。好調を維持し続け、最終成績は12先発で8勝1敗、防御率1.63、122奪三振を記録し、投手三冠に輝いた[11]。しかしニューヨーク・ヤンキースとのワイルドカードシリーズ(英語版)初戦では5回途中7失点で敗戦投手となり、2戦目も敗れてシーズンを終えた。オフにはサイ・ヤング賞を受賞[12]し、オールMLBチームのファーストチーム先発投手の1人として初選出された[13]

2021年4月1日のタイガースとの開幕戦で2年連続2度目の開幕投手を務めた[14]。MLB史上初となる開幕から4試合連続2桁奪三振を記録した[15](3試合の時点で史上6人目[16])。6月15日、右肩甲下筋の張りで自身初の故障者リストに登録された[17]粘着物質の使用禁止(英語版)によりカーブとスライダーの回転数が著しく落ちていた[18]。7月4日に選手間投票で通算2度目となるオールスターゲームに選出されたが、怪我で辞退している[19]。3ヶ月以上を欠場し、シーズン終盤に2試合3イニングずつという制限付きで復帰した。

2022年は3年連続3度目、そして「ガーディアンズ」へと改称したチームにとって初となる開幕投手を務めた。オフの11月2日に自身初となるゴールドグラブ賞を受賞、また球団からアンドレス・ジメネススティーブン・クワンマイルズ・ストローを含め4人が選出され、1シーズンのゴールドグラブ受賞者数としてガーディアンズ史上最多記録に名を連ねた[20]。11月16日に、ア・リーグのサイ・ヤング賞投票結果が発表され第7位に選出された[21][22]

選手としての特徴

平均92.7mph(約149.2km/h)のフォーシームが投球の約6割を占め、それにスライダーとナックルカーブ、他にチェンジアップを交える[23]。また、リリースまで球が体に隠れているようなフォームで投げることができるため、球速以上に打つことが難しい特徴がある。

人物

NOT JUSTIN

NOT JUSTINと書かれたユニフォームを着用するビーバー

2019年8月に自分の公式選手カードの名前が「ジャスティン」と誤記されている写真をツイッターに投稿すると、"本物の"ジャスティン・ビーバーが反応。「僕たちは特別な繋がりがあるみたいだね。」と返信した。さらに、カードの制作会社Topps社の公式アカウントもジャスティンの楽曲「ソーリー(英語版)」の歌詞を引用し、「ごめんねっていうのはもう遅い?(Is it too late to say sorry?)」とユーモアたっぷりに謝罪をした[24]。これを受けてプレイヤーズ・ウィークエンド(英語版)での愛称を「NOT JUSTIN(ジャスティンじゃない方)」に設定する自虐ネタを披露。これに対し、ジャスティンも自身のSNSに投稿した動画で「NOT SHANE BIEBER(シェーン・ビーバーじゃない方)」と記された特製のインディアンスのユニフォーム姿を着用する粋な計らいを見せた[25]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2018 CLE 20 19 0 0 0 11 5 0 0 .688 485 114.2 130 13 23 0 2 118 5 0 60 58 4.55 1.33
2019 34 33 3 2 2 15 8 0 0 .652 859 214.1 186 31 40 1 6 259 6 1 86 78 3.28 1.05
2020 12 12 0 0 0 8 1 0 0 .889 297 77.1 46 7 21 0 1 122 5 0 15 14 1.63 0.87
2021 16 16 0 0 0 7 4 0 0 .636 405 96.2 84 11 33 0 4 134 5 0 36 34 3.17 1.21
2022 31 31 1 0 0 13 8 0 0 .619 791 200.0 172 18 36 0 2 198 5 1 70 64 2.88 1.04
2023 21 21 1 0 0 6 6 0 0 .500 533 128.0 124 14 34 0 3 107 8 1 56 54 3.80 1.23
MLB:6年 134 132 5 2 2 60 32 0 0 .652 3370 831.0 742 94 187 1 18 938 34 3 323 302 3.27 1.12
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績



投手(P)












2018 CLE 20 6 5 0 1 1.000
2019 34 12 14 0 0 1.000
2020 12 2 8 1 0 .909
2021 16 4 8 0 0 1.000
2022 31 15 16 1 1 .969
2023 21 12 15 1 1 .964
MLB 134 51 66 3 3 .975
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 各年度の太字年ゴールドグラブ賞受賞

タイトル

  • 最多勝利:1回(2020年)
  • 最優秀防御率:1回(2020年)
  • 最多奪三振:1回(2020年)

表彰

記録

背番号

  • 57(2018年 - )

脚注

  1. ^ “Shane Bieber Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2023年6月7日閲覧。
  2. ^ “2016 DRAFT TRACKER” (英語). MLB.com. 2023年8月2日閲覧。
  3. ^ “Indians add RHP Shane Bieber to roster; debut tonight in Minnesota” (英語). MLB.com (2018年5月31日). 2018年8月20日閲覧。
  4. ^ “Cleveland Indians at Minnesota Twins Box Score, May 31, 2018” (英語). Baseball-Reference.com. 2018年8月20日閲覧。
  5. ^ “Gomes' grand slam helps Indians rally past Royals, 6-4” (英語). ESPN (2018年7月4日). 2022年5月2日閲覧。
  6. ^ “Shane Bieber fans 15 in shutout win vs Orioles” (英語). MLB.com (2019年5月20日). 2022年5月2日閲覧。
  7. ^ a b “Tribe's Bieber named All-Star Game MVP”. MLB.com (2019年7月10日). 2019年7月10日閲覧。
  8. ^ “2019 Awards Voting” (英語). Baseball-Reference.com. 2022年5月2日閲覧。
  9. ^ “インディアンスのビーバー、開幕2試合で27奪三振”. 日刊スポーツ (2020年7月31日). 2022年5月2日閲覧。
  10. ^ “New ace? This pitcher's off to historic start”. MLB.com. 2020年9月28日閲覧。
  11. ^ “Indians Shane Bieber Ends the 2020 Season Winning the Pitching "Triple Crown" in the AL” (英語). スポーツイラストレイテッド. 2020年9月28日閲覧。
  12. ^ “2020 Awards Voting” (英語). Baseball-Reference.com. 2022年5月2日閲覧。
  13. ^ Anthony Castrovince (2020年12月10日). “Here is the star-studded 2020 All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2021年11月27日閲覧。
  14. ^ Mandy Bell (2021年4月2日). “Bieber joins elites on OD; Tribe O falls short” (英語). MLB.com. 2021年4月9日閲覧。
  15. ^ “ビーバーがメジャー新記録の開幕4戦連続2桁奪三振 ライアンに並ぶ48K”. 日刊スポーツ (2021年4月19日). 2022年5月2日閲覧。
  16. ^ “インディアンス・ビーバー 開幕から3試合連続2桁奪三振、史上6人目”. 日刊スポーツ (2021年4月14日). 2022年5月2日閲覧。
  17. ^ “キャリア初IL入りビーバーが不満吐露「最悪のタイミング、腹立たしい」”. 日刊スポーツ (2021年6月16日). 2022年5月2日閲覧。
  18. ^ “Fantasy Baseball Today: Logan Gilbert changing narrative, spin rate plummets for Shane Bieber, injury updates” (英語). CBSスポーツ (2021年6月14日). 2022年5月2日閲覧。
  19. ^ Sarah Langs, Thomas Harrigan (2021年7月11日). “Your 2021 MLB All-Stars by position” (英語). MLB.com. 2021年7月13日閲覧。
  20. ^ “Andrés Giménez, Steven Kwan, Myles Straw, Shane Bieber win 2022 Gold Glove Awards” (英語). MLB.com. 2022年12月9日閲覧。
  21. ^ 全米野球記者協会(BBWAA)から4位票が1、5位票が3の計5ポイントを獲得。
  22. ^ “Astros’ Justin Verlander wins his third AL Cy Young” (英語). BBWAA – Baseball Writers' Association of America (2022年11月16日). 2022年11月17日閲覧。
  23. ^ “Shane Bieber Pitching Stat Details”. Baseball Cube. 2018年8月20日閲覧。
  24. ^ “ジャスティン・ビーバーに間違えられた野球選手、SNSに投稿したところジャスティン本人が反応! 予想外の結末にびっくり”. tvgroove[信頼性要検証]. 2020年9月10日閲覧。
  25. ^ “人気歌手J・ビーバーが同姓右腕に粋な計らい 特製ユニ「シェーンじゃない方」”. Full-Count. 2020年9月10日閲覧。
  26. ^ “All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2021年11月27日閲覧。

関連項目

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、シェーン・ビーバーに関連するカテゴリがあります。
  • 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
  • Shane Bieber stats MiLB.com (英語)
  • Shane Bieber (@ShaneBieber19) - X(旧Twitter)
  • Shane Bieber (@shane_bieber) - Instagram
クリーブランド・ガーディアンズ ロースター
投手
捕手
内野手
外野手
監督・コーチ
  • 12 スティーブン・ボート(監督)
  • 55 クレイグ・アルバーナス(英語版)(ベンチコーチ)
  • 45 クリス・バライカ(打撃コーチ)
  • 51 カール・ウィリス(投手コーチ)
  • 86 ジョー・トーレス(英語版)(投手コーチ補佐)
  • 15 サンディー・アロマー・ジュニア(一塁コーチ)
  • 53 ルーグラス・オドーア(英語版)(三塁コーチ)
  • 81 ブラッド・ゴールドバーグ(英語版)(ブルペンコーチ)
  • -- カイ・コレア(英語版)(フィールドコーディネイター)
  • 64 アーマンド・カマカロ(ブルペン捕手)
  • 82 リッキー・パシオン(ブルペン捕手)
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2024年6月19日更新
 
業績
アメリカンリーグ最多勝投手
1900年代
1910年代
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
アメリカンリーグ最優秀防御率
1900年代
1910年代
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1960年代
  • 60 フランク・バウマン(英語版)
  • 61 ディック・ドノバン(英語版)
  • 62 ハンク・アギーレ(英語版)
  • 63 ゲイリー・ピーターズ(英語版)
  • 64 ディーン・チャンス
  • 65 サム・マクダウェル
  • 66 ゲイリー・ピーターズ(英語版)
  • 67 ジョー・ホーレン(英語版)
  • 68 ルイス・ティアント
  • 69 ディック・ボスマン(英語版)
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
アメリカンリーグ最多奪三振
1900年代
1910年代
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
1956年-1966年
1967年-1969年
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
1966年まではナショナルリーグと合わせて1人だけ選出。このテンプレートではアメリカンリーグの選手のみを表記。
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
  • 捕手
  • 一塁手
  • 二塁手
  • 三塁手
  • 遊撃手
  • 外野手
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
クリーブランド・ガーディアンズ開幕投手
1900年代
1910年代
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
  • 20 シェーン・ビーバー
  • 21 シェーン・ビーバー
  • 22 シェーン・ビーバー
  • 23 シェーン・ビーバー
  • 24 シェーン・ビーバー
ファーストチーム
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